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急に後ろ足が動かない! ~椎間板ヘルニア~

「キャン!」と鳴いたと思ったら、急に後ろ足が動かなくなって、引きずって歩いている...

ミニチュア・ダックスフントでとても多い、椎間板ヘルニアの疑いがあります。様子を見ないで急いで病院を受診してください。治療は、早ければ早いほど、効果が出やすいことが多いです。

椎間板ヘルニアとは?

背骨は「椎体」という骨が連なっています。その骨同士のクッションとなるのが「椎間板」です。
そして、その椎体の真ん中を、「脊髄」という神経の束が通って、脳からの指令を末端に伝えたり、末端からの刺激を脳に伝えたりします。

椎間板ヘルニアは、椎間板が突き出てしまうことにより、脊髄を圧迫して、さまざまな神経症状を出す病気です。

椎間板ヘルニア1

椎間板ヘルニア2


診断方法

脊髄造影でも椎間板ヘルニアの診断は可能ですが、同じような症状を出すほかの疾患(脊髄軟化症、脊髄梗塞など)と鑑別するために、CT、MRI検査をおすすめしています。

  1. 神経学的検査 (当院で可能)
  2. 脊髄造影検査 (当院で可能、要全身麻酔)
  3. CT検査    (検査センター・大学病院を紹介、要全身麻酔)
  4. MRI検査   (検査センター・大学病院を紹介、要全身麻酔)

治療方法(当院での治療の場合)

足の動きや、痛みに対する反応などにより、病状の重さをグレード分けします。

病状が軽ければ、ステロイドの静脈注射を数回行うことにより、治療します。

後ろ足の痛みを感じない、尿が自分で出すことができないなど、病状が重ければ、 背骨を削って飛び出した椎間板物質を取り除き、圧迫をなくす手術をします。(片側椎弓切除術、背側椎弓切除術、腹側減圧術など)

手術直後は安静にし、その後リハビリや針治療などの理学療法を併用し、回復を早めるための補助をします。

椎間板ヘルニア3


予防

人間では最近、発生に関連する遺伝子が発見されましたが、動物ではまだはっきりした原因は不明です。ミニチュア・ダックスフント、コーギー、パグ、ビーグル、ゴールデン・レトリバーなどはこの病気にかかりやすい犬種として知られています。

ただし、肥満はひとつの原因の可能性がありますので、体重管理は気をつけましょう。

また、後ろ足で立ち上がる、ソファなどの高い所にのぼるなど、背骨に負担のかかる姿勢や運動はできるだけ避けた方が良いかもしれません。


脊髄軟化症について

椎間板ヘルニアと同じような症状がみられる病気の一つに「脊髄軟化症」というものがあります。

椎間板ヘルニアは治療可能な病気ですが、この病気は治療不可能でどんどん進行し、数日で呼吸困難を起こし死亡してしまいます。

神経学的検査で、皮筋反射という皮膚の反射を毎日チェックして、頭の方へ進行している様子があれば、この病気の可能性が高くなります。MRI検査であれば、診断が可能です

現時点では原因も不明であり、今後治療法も含めて早く解明されることが望まれます。


本郷どうぶつ病院

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