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麻酔の安全性について

麻酔に「100%大丈夫」はない

手術

去勢や避妊を含む、外科的な手術の際には、全身麻酔を必要とします。 また飼主様の中には、「うちのは暴れるから、ちょっと麻酔してもらいたい」と気軽に考えている方もいらっしゃるかと思います。麻酔をかける処置自体は、難しいことではありません。また、麻酔がかかれば確実に動物はおとなしくなります。しかし、この時に充分考慮しなければならないのは、「麻酔の安全性」についてです。

残念ながら、「100%安全な麻酔」は、現時点では存在しません。人間の麻酔の事故率は約0.001%(10万人に1人)と言われています。ちなみに人間が交通事故で死亡する確率は約0.01%(1万人に1人)だそうです。
動物の場合は、人間よりも確率が増えると思われますが(後述)、正確なデータは不明のようです。もしご自分の大切な動物に事故が起こってしまえば、確率が低いといわれていても、その悲しみの大きさは変わりません。


危険を少なくするために

そのため、私達獣医師は、危険性をできるだけ0%に近づけるため、麻酔前の検査(身体検査、血液検査、X線検査など)を必要に応じて行い、動物の状態を把握しようと努力しています。また、手術中は心電図、血液中の酸素濃度、血圧などを測定し、麻酔中に動物の体に異変が起きていないか、チェックをします。さらに当院では、基本的に麻酔時は静脈確保と気道確保を行い、緊急時に迅速な対応をとれるよう準備しています。
しかし、動物は自分でしゃべることができず、検査と飼主様からの情報しか得られませんので、すべてを把握できるとは限りません。よって予想できない事態、いわゆる「麻酔事故」が起こる危険性は人間の場合よりは高くなると思われます。

麻酔を行う前に、体調の変化など、日常生活の中で気になる点があれば、必ず獣医師に知らせてください。また、絶食などの食事管理や、獣医師から指示される様々な注意事項は、どれも危険性を減らすための重要な処置ですので、必ず守ってください。


最近の麻酔事情

近年は麻酔薬の種類も増え、より安全な麻酔薬を選ぶことができるようになっていますので、麻酔事故の確率は以前に比べて確実に減少しています。当院でも、症例によっては痛み止めを合わせると6~7種類もの薬剤を併用し、それぞれの麻酔薬のデメリットを補うような使い方をする場合があります。18歳の動物でも必要があれば麻酔をかけます。麻酔を行う必要がある場合には、獣医師の説明をきちんと理解し、不明な点はきちんと質問しましょう。


本郷どうぶつ病院

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