本郷どうぶつ病院

その他の知識Faq

動物病院に行くときの準備(一般)
動物病院に行くときの準備(皮膚病)
動物病院に行くときの準備(下痢・嘔吐)

海外へ動物を連れて行くには?
鳥のヒナが落ちていたら
麻酔の安全性について
犬や猫がいなくなってしまったら
伸縮リード、お散歩での使用はNG!

動物病院に行くときの準備(一般)

初めて行く時には、以下のような情報を整理しておきましょう

基本情報
生年月日
ワクチンの種類と、最後に接種した日 (接種証明書があればベスト!)
フィラリアなど、その他の予防の有無
以前かかった病気や手術、現在飲んでいるお薬
主食やおやつの種類と量(例:サイエンスダイエット ドライ・1日100グラム)
今の状況
具体的な症状
いつから始まったか
思い当たる原因
食欲・元気・排泄はどうか
以前も同じ状態になったことがあるか

動物病院に行くときの準備(皮膚病)

皮膚病の場合、一般的な情報に加え、以下の点をまとめておくと、病気の経過や診断を得るのにとても役立ちます。

症状はいつも続いている/良くなったり悪くなったりする?
今使っているお薬はある?
ノミ・ダニなどはいない?
お散歩する場所はどんな所?
フードの詳しい情報(原材料など)

また、多くの方が「病院を汚してしまっては申し訳ない」と思って、きれいにシャンプーをしてきて下さいます。しかし、皮膚の上についたフケなども非常に重要な手がかりになることも多いので、皮膚病の場合はシャンプーをしないで、悪い状態のままを見せてください。

動物病院に行くときの準備(下痢・嘔吐)

下痢や嘔吐の消化器症状の場合、一般的な情報に加え、以下の点をまとめておくと、病気の経過や診断を得るのにとても役立ちます。

フードの詳しい情報(原材料など)
症状はいつも続いている/良くなったり悪くなったりする?
吐くのは空腹時?食べた直後?
ウンチの状況(やわらかい、泥状、水状、血便など)
ウンチの回数/量

特に下痢の場合は、ウンチ検査(糞便検査)が重要です。人間の小指の先ぐらいの大きさ、もしくは小さじ1杯程度で充分ですので、乾かないようにお持ちください。

嘔吐の場合は特殊な場合以外は吐物検査は行いません。ただ吐いたものから、状況を把握できることもありますので、デジカメ等で撮影しておいて、診察時に獣医師に見せていただくと良いと思います。

海外へ動物を連れて行くには?

農林水産省動物検疫所のサイトに、様々な情報が掲載されています。

動物が日本国外へ行く場合には、相手国により対応や必要な書類が異なります。検査や書類の準備に時間がかかりますので、お早めにご確認ください。

その上で、健康診断書やワクチン証明書など、必要な書類をお申し付けください。原則として翌診療日に発行致します(書類発行手数料がかかります)。書類は日本語または英語となります。

鳥のヒナが落ちていたら

鳥のヒナは事故じゃありません。拾わないで下さい。

巣立ち直前の鳥がほとんどで、しばらくすると親鳥が戻ってきます。人間が近くにいると、警戒してヒナの世話ができません。猫などの他の動物が近くに来て危ないという場合には、近くの木の枝など、猫が近づけない所に置いてあげましょう。

人間が持ち帰っても、きちんと自立できるまでに育てることはとても難しく、また法律でも許可無く野鳥を飼育することは禁じられています。

下記のページに詳しく書いてありますので、ご覧下さい。親鳥が戻ってこない場合などの連絡先もあります。

<財団法人 日本鳥獣保護連盟 ヒナを拾わないでキャンペーン>

麻酔の安全性について

麻酔に「100%大丈夫」はない

去勢や避妊を含む、外科的な手術の際には、全身麻酔を必要とします。処置に抵抗する動物の場合も麻酔が必要となることがあります。ただし現時点で「100%安全な麻酔」は存在しません。人間の麻酔の事故率は約0.001%(10万人に1人)と言われています。ちなみに人間が交通事故で死亡する確率は約0.01%(1万人に1人)だそうです。
動物の場合は、人間よりも確率が増えると思われますが(後述)、正確なデータは不明のようです。もしご自分の大切な動物に事故が起こってしまえば、確率が低いといわれていても、その悲しみの大きさは変わりません。

危険を少なくするために

そのため、私達獣医師は、危険性をできるだけ0%に近づけるため、麻酔前の検査(身体検査、血液検査、X線検査など)を必要に応じて行い、動物の状態を把握しようと努力しています。また、手術中は心電図、血液中の酸素濃度、血圧などを測定し、麻酔中に動物の体に異変が起きていないか、チェックをします。さらに当院では、基本的に麻酔時は静脈確保と気道確保を行い、緊急時に迅速な対応をとれるよう準備しています。
しかし、動物は自分でしゃべることができず、検査と飼主様からの情報しか得られませんので、すべてを把握できるとは限りません。よって予想できない事態、いわゆる「麻酔事故」が起こる危険性は人間の場合よりは高くなると思われます。

麻酔を行う前に、体調の変化など、日常生活の中で気になる点があれば、必ず獣医師に知らせてください。また、絶食などの食事管理や、獣医師から指示される様々な注意事項は、どれも危険性を減らすための重要な処置ですので、必ず守ってください。

最近の麻酔事情

近年は麻酔薬の種類も増え、より安全な麻酔薬を選ぶことができるようになっていますので、麻酔事故の確率は以前に比べて確実に減少しています。当院でも、症例によっては痛み止めを合わせると6~7種類もの薬剤を併用し、それぞれの麻酔薬のデメリットを補うような使い方をする場合があります。18歳の動物でも必要があれば麻酔をかけます。麻酔を行う必要がある場合には、獣医師の説明をきちんと理解し、不明な点はきちんと質問しましょう。

犬や猫がいなくなってしまったら

犬がいなくなってしまったらすぐに連絡

「最寄りの保健所・警察」「周囲の自治体の保健所」「近くの動物病院」などに連絡をして、情報収集をしましょう。自治体によっては、ホームページで保護した犬を公開しています。

難しい猫の捜索

残念ながら、猫がいなくなってしまった場合、有効な見つけ方はありません。 猫が一人で外を歩いている姿は、特に珍しいものではないので、犬ほど情報が集まりません。

また、外出して帰ってこない場合、「交通事故、ケガなどで動けなくなっている」「外出先で具合が悪くなり、動けなくなってしまった」「他の猫と夢中で追いかけっこをしている間に、知らない場所に行ってしまった」などの原因も考えられます。このような状況にならないように、普段から屋内飼育をすることをおすすめします。

身元がわかるようにしておく

犬が保護された場合、狂犬病の鑑札があれば飼い主が分かります。 放浪中に取れてしまうことも考えられますので、首輪に飼い主の連絡先をつけておいても良いでしょう。また、マイクロチップを装着しておくのもよいでしょう。

伸縮リード、お散歩での使用はNG!

伸びるリードをご来院時に使用されている方がいらっしゃいますが、このリードは犬をコントロールできないため、お散歩などの日常使用で利用するのはおすすめできません。

伸縮リードのデメリット

  • 正しいお散歩トレーニングができない
  • 犬を正しくコントロールできない
  • 犬が急に走り出すことがあり、靭帯などをいためる
  • 他の犬や人にケガをさせる
  • リードが絡まり、人の転倒事故が起こる
  • 故障していないか、定期的なメンテナンスが必要

使ってもよいシチュエーション

  • まわりが広く、ほかの犬や人に迷惑のかからない場所

使ってもよい犬

  • どこでも『おいで』ができるトレーニングができている犬