本郷どうぶつ病院

犬アトピー性皮膚炎Canine Atopic Dermatitis

1. 犬アトピー性皮膚炎の知識

2. 犬アトピー性皮膚炎の管理・治療

3. 犬アトピー性皮膚炎のよくある質問

2. 犬アトピー性皮膚炎の管理・治療

分子標的薬(JAK阻害薬)オクラシチニブ -かゆみを抑える新しい薬-

オクラシチニブの特徴

・有効率 :約60-80%
・効果発現:はやい
・副作用 :少ない
・費用  :やや高価

分子標的薬(JAK阻害薬)オクラシチニブとは

JAK阻害薬(ヤヌスキナーゼ阻害薬)のオクラシチニブ(商品名 アポキル錠)は、2016年に犬で認可された薬です。JAK阻害薬は、かゆみに関係する体内の物質(サイトカイン)の働きを抑えることで、かゆみと炎症を制御します。

医薬品の分野はヒトの方が進んでいますが、このアトピー性皮膚炎治療薬は、獣医療の方が先に実用化された珍しいお薬です。ちなみに別の種類のJAK阻害薬はヒトのリウマチ治療薬などでも認可されています。

オクラシチニブの良い点

なんといっても、効果が出るのがはやいです。半日から1日で効果が期待できます

また、このお薬の副作用が少ないです。ただし獣医師の指示に従わずに使用すると、思わぬ免疫抑制作用による副作用が出る可能性があります。

オクラシチニブの欠点

このお薬は、アトピー体質を根本的に治すお薬ではありません。かゆみにブレーキをかけるお薬だと思ってください。つまり、お薬をやめればかゆみは再発します。維持するためには、継続して使用する必要があります。

すべての犬に効くわけではありません。かゆそうだからと言って、すぐにこの薬を使うのではなく、アレルギー性皮膚炎以外の病気はないかなど、動物病院でしっかり診断してもらいましょう。

新しい治療法ですので、長期的な管理方法が確立されていません。また、長期的な副作用など、まだわかっていないこともあります。当院では症状に応じて飼主様と相談しながら維持療法を検討しています。

オクラシチニブの使い方

ステロイドが使用しづらい場合や、減らせない場合などは積極的に使用します

このお薬はあくまで「アレルギー性皮膚炎」の治療薬ですので、他の皮膚病には原則使用しません。したがってより正確な診断が要求されます。

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